Q-info 第90号 2015年06月発行
        【読者訪問】

読者訪問 第65回

お伺いした会社 有限会社 三恵熱錬
お話を伺った方 代表取締役 九埜 修三 様、取締役専務 九埜 嘉伸 様
事業内容    金属加工(熱処理)業
会社の所在地  〒582-0022 大阪府柏原市国分市場1丁目10-46
連絡先など   TEL:072-977-8195   FAX:072-977-8193
URL     http://www.sankei-heattreatment.com/

九埜社長

 今回は特殊な熱処理をなさっている三恵熱錬様をお訪ねしました。九埜社長とご子息の九埜専務が
応対して下さいました。

お仕事は素人的に簡単に言うと、薄板バネなどの金属材料を焼き入れする熱処理をなさっておられます。

“焼き入れ”… わたし的にはなんだか懐かしいフレーズです。学生時代、「金属を熱してそのまま
冷ますのではなく、水につけて急速に冷やすと硬度が増す。このことを焼き入れといい刃物などの
製造過程で使われる」と習ったような気がします。

物やバネなど鋼(ハガネ)の使途は多く、特に自動車や電化製品ではいろいろなハガネが大量に
使われています。

しかしながら、一般的には金属は加熱することで変形するので精密な部品の焼き入れは
難しいとされてきました。
そこで登場したのが“オーステンパー”といわれる特殊な焼き入れ技術です。加熱しても
変形しにくくひずみが出にくい特殊な熱処理の加工技術。それに着目して比較的早い時期から
その技術を取得されました。

工場の外観

 オーステンパーという熱処理を行うには、設備の管理が大変難しいらしく、熱処理業者の
中では現在でも関西で2社、全国でも10社程度しかできるところがないそうです。そして、最近では
部品がどんどん小型化・軽量化されてきており、変形しない精密な熱処理が要求されます。

この技術を使うと0.3mmの厚さのものの熱処理までできるそうです。自動車部品をはじめ小型
軽量化の流れで需要は増えてきているとかで、この強みを活かした事業展開が期待できます。
 そんな同社では、販売管理や会計処理には税理士さんの意向に沿ったシステムを比較的早い時期
から導入されていたのですが、一つ一つ異なった精密な部品加工を要求されることから、個々に
異なる手順を示した作業基準書の管理をどうするかが課題でした。

以前は手書きでなさっていたそうですが、6,000点にものぼる部品の作業基準書の管理は
コンピュータを使わないとできません。

オーステンパ炉がある工場の様子

製品名だけではわからないので写真を添付したデータベースを作成する必要がありました。数年後
に同等品の注文があったときに速やかに対処できるようにと、当社の『はんばいQ』をベースに
した作業基準書管理のデータベースシステムを構築しました。
「これがなかったらとても6,000点もの作業基準書の管理はできなかった」と『はんばいQ』の活用に
ご満足いただいております。

 

 オーステンパーという技術はまだ海外ではできるところが少ないらしく、自動車生産が盛んな
タイなどへの進出も視野に入れておられるとか。そして『はんばいQ』をご活用いただきながら
全国的に見ても稀有な技術の強みを活かして、ますます発展されますことをお祈りしております。

炉の出口の様子