実務に合った販売管理・生産管理のシステムで業務効率の改善をサポートします!

京都府京田辺市河原平田23番地の16

0774-63-1131

Q-info 第84号 2014年12月発行 読者訪問

カテゴリー[読者訪問]

第59回 読者訪問

お伺いした会社 株式会社 大阪ジャージ
お話を伺った方 代表取締役社長 井村 潤 様
事業内容    ニット製品製造業
会社の所在地  〒536-0021 大阪市城東区諏訪3丁目14-34
連絡先など   TEL:06-6965-7088   FAX:06-6965-7090

井村社長

同社製品が使われているパーツ部分

 今回は大阪ジャージさんをお訪ねしました。
ジャージというとスポーツや軽い運動、部屋着に気楽に着られるトレーニングウェアを想像するのですが、
伸縮性を持たせた編み物(ニットやメリヤス)を指すのだそうです。昔は同社の近辺にも◯◯メリヤスと
いう名のついた会社が多くあったのだそうですが、下着を想像するメリヤスという名前ではなくジャージ
という名称を社名にして昭和58年に創業されました。井村社長は昨年、従兄弟である先代社長から社長を
引き継がれました。

 原料である糸を仕入れて10社以上ある協力工場で編み物(伸縮性のある袖口の生地などのパーツ)に
仕上げて出荷されるのですが、繊維生産の海外移転が進むなかで国内でのニット製品の生産は2~3%にまで
落ち込んできているのが近年の傾向だそうです。

 そんな中で同社では、単に生地を生産するというだけではなく、ゴルフウェアなどの高級ブランド製品に
使うニットのパーツの企画やデザインをアパレルメーカーに提案し、企画提案力で他社との差別化を図っておられます。
大量生産の衣類などはすべて海外で生産されることが多いのですが、高級ブランドで少量生産のものは、
生地は日本で生産し縫製を東南アジアなどの海外でやるということが多いそうです。

従って、アパレルメーカーが多い東京に行って商談される機会が増え、今や取引先の90%が東
京だそうです。繊維業界の経営環境は厳しいものがありますが、『新規参入がないので生き残っている』と
謙遜しておっしゃっておられました。

生地の見本帳

 当社とのお付き合いはMS-DOS版の『はんばいQ』の時代にさかのぼります。
業務の効率化にはコンピュータは不可欠と導入していただき、Windows対応となった現在も幾度かのバージョンアップを
経てお使いいただいております。

特に、売れ筋や市場動向の分析にはコンピュータが欠かせないと、そしてまた、『コンピュータは手書きに
比べると3人分の働きをする』とおっしゃって『はんばいQ』を活用していただいております。

厳しい業界の中にあって、今までのいろいろな経験や知識を武器に、どんなニット製品にも対応できる強みを
活かしてパーツの生産で生き残りをかけて頑張っておられます。

何でもかんでも海外移転して国内産業が空洞化してきている昨今、厳しい繊維業界でこれからもメイドインジャパンを
旗印に頑張っていかれることを念じております。