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Q-info 第126号 2018年6月発行 【読者訪問】

カテゴリー[コラム/Qinfo, 読者訪問]

読者訪問 第101回

お伺いした会社 株式会社神山工務店
お話を伺った方 三辻 善道 さん
会社の所在地  〒616-8337 京都市右京区嵯峨明星町1-20
連絡先など   TEL 075-872-2222 FAX 075-872-3882
事業内容    住宅建築、リフォームなどの建築業

URL       http://www.god-mountain.com/

 

 今回は(株)神山工務店の三辻社長をお訪ねしました。ご本人は2代目だということで、ちょうど三辻社長がお生まれになった年にお父様にあたる先代の社長が創業されました。
お父様は徳島県のご出身で、中学卒業後京都に出てきて親戚がやっておられた工務店にお勤めになり、その後、独立開業されたとのことです。
社名の神山(かみやま)工務店の神山とはお父様の出身地、徳島県名西郡神山町からとった名前だそうです。三辻社長は近畿大学を卒業後、大阪の設計事務所に勤務され、1985年に神山工務店に入社され今年、法人化されました。
 工務店はたくさんありますが、神山工務店さんの特徴をお聞きしてみると、まず第一に木造建築にこだわっていることだとおっしゃいます。住宅や店舗をはじめ社寺や茶室なども手掛けられているそうです。特に先代はお寺関係に強く大徳寺の多くの塔頭が大きな得意先だったそうです。

 三辻社長は和風建築は面白いとおっしゃいます。和風建築は材料の素材そのものを活かすことが多く、材料の使い方にいろいろな工夫ができ、またそのことで心地よい空間を作り出すことができると。その点、洋風建築の場合は材料が隠れてしまうことが多く、面白みに欠けると言われます。実際に施主さんといろいろな話をしながら、もっとこうしませんか、あーしませんかと、提案することが多いんだそうです。アイデアと工夫を活かせることが強みになっているのでしょう。

 受注形態は施主直接が6割ほどで残り4割程度が設計事務所などからの依頼だそうです。自分なりに付加価値の高い仕事をやっていきたいと思うが故に、もっと直販を伸ばしていきたいとおっしゃっていました。営業担当などいないので新規開拓の営業活動はしていないけど、仕事の結果が営業になっていると。すなわち、弊社で施工させてもらったお客様がご満足いただいているので、そのお客様が口コミで次々と新規のお客様をご紹介くださるのだとか。また、テレビの「ビフォーアフター」に施工者として4回も出演したことがあり、『ビフォーアフターに出たことがある工務店さん』と言ってご紹介いただけるそうです。もっとも、ビフォーアフターは原価割れで儲からなかったそうですが、出たことが弊社の付加価値となって営業面でプラスになって良かったと思いますと言われていました。

 性能重視の大手ハウスメーカーにはできない顧客毎のニーズに合った心地よさを追求することが、『神山さんは少し高いけどいい仕事してくれるから満足できる』と言っていただけることにつながっていくんだと思っていますとおっしゃいます。
 昨年、IT導入補助金の申請が採択され、当社の工事業向け原価販売管理『こうじQ』をご導入いただきました。人数が少ない会社だけに、ITを活用して業務効率や生産性の向上を図っていただきたいと思っています。

 最後に経営課題をお聞きしたら、目下の最大の課題は事業承継だとおっしゃいました。お二人の娘さんはぜんぜん畑違いのお仕事をなさっているとかで、事業継続のためにもいろいろな“手”を考えていきたいとおっしゃっていました。
 今は『どうせやるなら自分へのご褒美。幸せ作りをお手伝い』と題して“60歳からのリフォーム”をアピールされているとか。付加価値が高いものをご提供すればその付加価値はお客様の満足度に比例すると。数値化できない心地よさの提供を武器に、まだまだ頑張っていただきたいという思いを胸に帰路につきました。 (一丁噛)