実務に合った販売管理・生産管理のシステムで業務効率の改善をサポートします!

京都府京田辺市河原平田23番地の16

0774-63-1131

Q-info 第130号 2018年10月発行 【読者訪問】

カテゴリー[コラム/Qinfo, 読者訪問]

お伺いした会社  株式会社石田愛商店
お話を伺った方  代表取締役社長 南 雄蔵 様
会社の所在地   〒600-8401 京都市下京区東洞院松原上ル燈籠町594
連絡先など    TEL:075-351-0053 FAX:075-351-3477
事業内容     和装製品製造・卸売業
URL      http://ishida-ai.com/  

 今回は子供和装品の製造卸をなさっている㈱石田愛商店の南社長をお訪ねしました。
子供和装品とは、お宮参りや七五三などで着る衣装(着物)やそれに関連する和装小物全般を指し、同社ではそれらの商品に特化して製造卸を一貫してやっておられます。

 同社は昭和元年に創業され現在の南社長は4代目にあたられます。ホームページによると昭和元年に創業とのことですが、昭和元年は12月25日から31日までの7日間しかなく、しかも年末にあたることから、実際の創業は昭和2年だったのではないかと南社長はおっしゃっていましたが、あと8年ほどで創業100年を迎えられる老舗企業です。

 創業以来、子供着物専門で製造卸をなさっており、得意先は日本の津々浦々に広がっています。子供着物専門で製造しているところは京都でも数社しかないのではないかということで、大変ニッチな市場での展開をなさっておられます。

 子供専門と聞くとどうしても少子化が気になります。その辺の影響をお聞きしたところ、「影響は確実にある。しかしながら七五三などで子供にちゃんとした着物を着せてやりたいという親心は健在で、日本の良き文化を守っていく使命を帯びながら、京都という着物文化の中心地としての地の利を活かして頑張っていきたい」と意気込みを語っておられました。
また、製造から卸販売までの一貫作業が強みで、川上と川下の隙間を埋めていきたいともおっしゃっていました。

 いろいろな商品を見せていただきましたが、ちょっと変わったところではペットの着物の生地も手掛けられているとか。愛犬家等からの需要があるそうで、子供着物の世界の延長としてちょっとカテゴリーの違う世界にもチャレンジされているとのことでした。
 
同社では昨年、IT導入補助金を活用して生産工程の見える化を図るためのシステムを導入していただきました。工程管理をカレンダー化して毎朝の朝礼でその日のスケジュールを確認できるようになり、今までその場しのぎで対応していたことが見える化することによりスケジュール化できるようになって良かったとおっしゃっていただきました。その結果、クレームも減ってきたということで、IT導入の効果が現れて弊社としても大変嬉しく思っております。

 ITの活用で業務の見える化や生産性の向上を図り、その時代時代に合う着物の生産~供給を迅速に行うことによって、良き日本文化の継承に寄与していただけることを、そして創業100年、150年と末永く日本文化継承企業として頑張って下さることを願いながら同社をあとにしました。

(米田)