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Q-info 第132号 2018年12月発行 【読者訪問】

カテゴリー[コラム/Qinfo, 読者訪問]

読者訪問 第107回

お伺いした会社  京都電工株式会社
お話を伺った方  代表取締役 河村 泰三 様
会社の所在地   〒604-0931 京都市中京区二条通寺町東入ル榎木町80
連絡先など    TEL:075-211-7321 FAX:075-211-7323
事業内容     家電製品販売業、電気工事業、リフォーム業
URL      http://www.kyo-den.co.jp

皆さん、家電製品をどこで買っておられますか? ○○カメラや△△電機などの量販店ですか?
今回は“街の電気屋さん”京都電工の河村社長を訪ねました。

京都電工さんは河村社長のお父様が昭和28年に創業されました。いくつかの変遷がありながら日本が高度経済成長へと進んでいく中で、『これからは家電の時代や!』と家電販売に力を注がれました。三種の神器(3C:カラーテレビ、クーラー、カー)という言葉を懐かしく思われる方もいらっしゃるでしょう。そんな中、昭和35年に法人化されました。

河村さんは大学卒業後、三洋電機に勤められます。ほとんどの電気屋が“家業”としてお店と住居が一緒という形態が多い中、ご自身はお店とは別にお住みでしたので家業という感覚はなかったおっしゃいます。
三洋電機には2年ほどお勤めになったあと、お父様の会社「京都電工」に入社されます。最初は丁稚状態でこき使われたと笑いながらおっしゃっていましたが、44歳の時(1998年)代表取締役に就任されました。

家電量販店の台頭で“街の電気屋さん”を取り巻く環境は厳しさを増してきています。京都電工さんのある御所南地区には以前は10件ほどの電気屋さんがあったそうですが、いまは京都電工さん1社だけとなりました。『家業としてやっている小さな電気屋はなくなっていった。しかし京都電工は最盛期は10人ほどの社員を雇用して企業としてやってきた。また社員の独立も促し、KYODENチェーンを構成してメーカーの支援も受けながらグループとして頑張ってきた。』とおっしゃいます。

しかしながら、お話を聞きながら一番の要因は《地元の電気屋》にこだわり続けてこられたことによるのではないかと思います。

先般の台風でアンテナが倒れたりエアコンの室外機が壊れたりという被害がたくさん出ました。見知らぬ一見さんからたくさんの電話が入りました。特に3階建ての家のアンテナの取り付けははしごが届かないのでどこの電気屋でも嫌がって受けないそうです。でも京都電工さんはたとえサーカスのような仕事になっても「うちがやらなきゃどこがやる!」と果敢に受けられたそうです。

突然電話がかかってきて「あのぅ、エアコンの取り付けをお願い出来ますでしょうか」と。
取り付け場所がややこしいところで丸一日かかるようなエアコンの取り付けなどは量販店の下請けの工事屋は断るそうです。量販店自体が「これは街の電気屋の仕事や」と言うとか。

壁の電気のスイッチが壊れたらどこに言ったらいいんだろうとネットで調べて電話がかかってくる。
スイッチひとつの交換でも嫌がらずに出向いていく。それが街の電気屋の仕事だと。

“街の電気屋”の将来は決して暗くないとおっしゃいます。量販店やネットでできないことは山ほどある。
困ったときに頼れるところがないと思っておられるところに嫌がらずに手を差し伸べる。そうしていれば存在価値を認めてもらえ、生き延びていくことが絶対にできると。

皆さん、○○カメラや△△電機などの量販店にばかり行かないで、近くの“街の電気屋さん”にも目を向けてみてはどうでしょうか。当社も照明のLED化や省エネエアコンへの買い換えなど、“街の電気屋さん”京都電工さんにお頼みしました。

地域と共に歩む街の電気屋さん、これからの高齢化社会になくてはならない存在です。どうか頑張って下さい!  (米田)