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Q-info 第143号 2019年11月発行 【読者訪問】

カテゴリー[コラム/Qinfo, 読者訪問]

読者訪問 第118回

お伺いした会社  有限会社福井度量器
お話を伺った方  代表取締役 片山 敦司 様
会社の所在地   〒602-8143京都市上京区猪熊通丸太町下る中之町519-12
連絡先など    TEL:075-366-8871 FAX:075-366-8872
業務内容     計量器の卸小売
URL      http://fukuidoryoki.la.coocan.jp/

寛永11年(1634年)に創業し、今年386年目を迎えられた福井度量器さんをお訪ねしました。
京都は100年企業が多いというものの400年近くの歴史を持っておられるお店というのはすごいですね。
西国三十三か国の枡の製造、販売、検査の統括を行った京枡座に端を発しているそうで、当時は「福井の枡で量らないとダメ」といわれ、正しい枡であることを証明する焼き印を押す権限を持ち、いわゆる計量原器の役目を担っておられたそうです。当時の枡や焼き印は重要文化財として歴史博物館に保管されているそうです。
以来同社は現在まで“計量”ということ一筋にご商売をなさってこられました。アナログな秤から今はデジタルな秤が主流となりました。
昭和50年くらいまでは秤の販売は免許制だったそうです。その後規制緩和され、届け出制となりました。いまは一般の秤は特に届出も要らないのですが、特定計量器と言われる業務用の秤の販売は届出がいるそうです。

例えば一般家庭で使うヘルスメーターの販売は届出は要らないが、病院で使うものは届出がいるのだそうです。そしてこの特定計量器は2年ごとに検査が必要で、自治体の担当部署まで持って行って検査を受けなければならないのです。しかし、計量士の資格を持っている人が出向いていって検査することが出来るのだそうで、同社には計量士の資格を持つ社員さんがおられるので出張検査が出来、病院など特定計量器を使っておられるところからは喜ばれているそうです。

特定計量器を取り扱っているところはあまり多くないそうですが、一方、一般市場はホームセンターの増加やネット販売に押され、町の“はかり屋さん”は減少してきています。
工場ではIT化が進み個別の秤で量るということ自体減ってきています。人口減少や商店(商店街)の減少など、アゲンストの風は吹いていますが、そんな中で前述のように計量士の資格保有者がいるという強みを武器に、比較的市場も安定している特定計量器の市場でシェアを伸ばしていきたいとおっしゃっていました。

 今年の4月、同社の顧問税理士である松井千春税理士事務所の松井先生からの紹介で、当社が開催していた『IT補助金セミナー』に参加して下さいました。そして、今年のIT補助金を申請され、見事申請が採択されて販売管理システム『はんばいQ30』をご導入いただきました。
まだまだ立ち上げ段階ですが、これから使い込んでいっていただき、業務効率の向上と販売履歴管理などのメリットを享受していただきたいと思っています。

 これからもホームセンターやネット販売では真似出来ない特定計量器の販売、検査等の強みを活かし、400年…500年と続く企業になっていってもらいたいと思っております。

(米田)