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Q-info 第174号 2022年6月発行 【読者訪問】

カテゴリー[コラム/Qinfo, 読者訪問]

読者訪問 第149回

お伺いした会社 小嶋織物株式会社
お話を伺った方 代表取締役 小嶋 一 様、品質管理室長 小嶋 秀規 様
会社の所在地  〒619-0204 京都府木津川市山城町上狛北野田芝1-3
連絡先など   TEL 0774-86-2144  FAX 0774-86-5227
事業内容    内装インテリア織物の製造、販売
ホームページ  https://www.kojima-orimono.com/

 JR木津線 上狛(かみこま)駅のそばにある小嶋織物(株)にお訪ねし、小嶋社長と小嶋室長からお話をお聞きしました。

 織物会社というと和装呉服を想像しがちですが、同社は織物のふすま紙や壁紙を製造販売なさっているインテリアメーカーです。昔はどの家にもふすまがあり、定期的にふすま紙を貼り替えたりしていたのでふすま紙の需要が多く、発展してこられました。
そして洋室の増加と共にふすま紙に替わって壁紙需要が多くなってきました。
しかし近年では塩ビ製のクロス壁紙が増えてきて織物の壁紙はわずか0.2%程度になってしまっているそうです。サスティナブルな社会を目指すことが叫ばれている中、天然素材の植物繊維で作った織物壁紙が塩ビ製クロスに追いやられている現状は嘆かわしく悲しいと言っておられました。
国内ではそのような状況でも海外ではかなり事情が異なるそうです。特にアメリカでは環境意識の高まりと共に、今までのようなペンキの塗りっぱなしの壁ではなく、天然素材を使った壁紙の需要が急増しているそうです。住宅に対する意識改革が進んでいるようです。

 同社は糸づくりから製織・製品まで一貫生産なさっており、分業の多い織物業界・インテリアメーカーの中では数少ない存在としてその強みを発揮しておられます。オリジナルなデザインのものを中心に応接室や高級ホテルなどの壁紙を提供し、織物の良さを発信しておられます。天然素材の壁紙は貼りにくく、繊維の壁紙が貼れる職人も少なくなってきているそうですが、海外での需要の高まりだけではなく、日本人が日本の良さを見出すためにも、もっともっと京都の人に使ってもらいたいとおっしゃっていました。

 近年の住宅事情では和室が少なくなってきていますが、閉鎖性の高い洋室より開放性のある和室の良さを再確認していただき、更には化学素材の部屋より天然素材の部屋を求めていただきたい。そしてそのニーズに応えると共に、更なる日本文化の継承に寄与していきたいと語っておられました。

 同社のシステムはもともと小嶋室長がExcelやAccessで作ったものを使っておられたのですが、将来的な事を考えてシステム会社からのシステム導入を検討され、たまたま展示会で当社のシステムを目にしていただきお声掛けいただきました。

 基本的には販売管理システムなのですが、数多くある製造工程の生産管理と連動したいということで、『はんばいQ30』をベースにカスタマイズしてご提供いたしました。もともとが自社開発のオリジナルなシステムだっただけに要望が多岐にわたり大変でしたが、小嶋室長は『オリジナルなやり方に合わせてもらったのが有り難かった。自社なりにやってきたことを踏襲してもらえたのが嬉しい』とおっしゃって下さいました。

 2020年度IT導入補助金の臨時公募で交付申請したところ採択され、ちょうどいいタイミングで補助金を
受けることができました。

商品管理が見える化できたことで生産効率をアップさせてコストダウンを図り、素晴らしい素材をもっともっと多くの人々に供給していって下さることを期待して同社をあとにしました。

(米田)