Q-info225【”一丁噛”が行く!】新快速(2)
第210回 新快速(2)
先月号に続いて新快速について書いてみたいと思います。
関西圏において私鉄とのスピード競争に打ち勝った新快速はその到達エリアをどんどん伸ばしていきました。東は米原まで延びた新快速を長浜エリアまで伸ばして観光客を呼び込もうとする動きが出てきました。ところがここに大きな障害が発生します。米原までの東海道線は直流電化区間であるのに対して、米原から長浜方面の北陸線は交流電化区間なのです。
明治時代から鉄道路線の電化が始まりましたが当時はすべて直流で電化されました。東海道線をはじめ主要な幹線は直流電化されていったのですが、1960年代から地方路線は電化する際の設備コストが安い交流電化が進められることとなりました。北陸線も例外ではなく交流電化されました。
東海道線を走る新快速は直流区間を走る電車ですから、交流電化されている北陸線には乗り入れられないのです。交直両用の車両もありますが製造コストが高いためすべての新快速を交直両用の車両に替えるわけには行きません。なので、長浜方面に行くには米原で乗り換える必要があったのです。
そこで、大阪方面からの定住者や観光客を呼び込もうと長浜市と滋賀県はJR西日本に米原長浜間の直流電化を要望し、工事費用を負担することで1991年に長浜までの直流化を実現させ新快速がやってくることになったのです。
その結果、長浜にできた「黒壁スクエア」などの人気と相まって長浜に多くの観光客が訪れるようになりました。その後更に2006年には敦賀まで直流化し新快速は福井県に到達します。
一方、西はどうかというと播州赤穂までで岡山には到達していません。
滋賀県での成功事例を見た岡山県知事と兵庫県知事は、新快速の岡山乗り入れをJR西日本に要望しましたがJR西日本はこれを却下しました。
競合路線が存在しない(山陽電鉄は姫路まで)こと、姫路岡山間の沿線住民が少なく乗降客の増加が見込めないこと、それになによりも新幹線と競合することが大きな理由だと考えられます。
大阪から岡山まで、もし新快速が通ったとしたら1時間半あまりとなります。新幹線のぞみだと新大阪までの移動等を含めても50分程度。貴方は特急券の要らない新快速で行きますか?
(一丁噛)
