Q-info 第146号 2020年2月発行 【ネコの穴】
テーマ:技術力
10年~15年ほど前に「技術(作業)は総て外注に出してコストダウンを図ろう!」が流行しました。
短期的にはこのアウトソーシングが大成功を収めます。
ただ、システム開発の分野では恐ろしいことが起こりました。自社内で開発を一切しないと技術力が落ちていってしまいます。
「外注に指示&依頼したシステムが想定通り、正しく稼働するか判定できない」状態になり、結果として「外注に依頼するための仕様を策定できない」&「そもそも何をシステムで出来るのか分からない・・頼めない」という、お客様に何も提案出来ないシステム開発企業に変質してしまうのです。
これって深刻な問題です!
「ふわっとしか仕様を決められない」から総て丸投げ!を良く言うと専門用語で「上流工程を押さえる」などと表現したりします。
PDCAの「DCA」を外注に投げて、P(プラン)だけを管理することに集中する!!なんてかっこええこと言うんですが、DCAの知識や技術無しにプロジェクト管理や仕様の策定は非常に厳しく、なんとかシステムが完成して運用がスタートしても保守が出来ません^^;
開発者は「お客様の業務効率を改善する為にお客様の業務知識と業務フローを理解し、自分の技術を駆使してシステムを開発」します。「お客様から業務をお聞きする→開発(改良)する」ことで(業務)知識と技術を身につけていきます。ところが、外注に丸投げで依頼すると。現場でお客様といっしょになって、業務を理解する部分がすっかり抜け落ちてしまうのです。
私たちは、自前に拘って40年間システムを開発し続けてきました。
小さいながらも、営業~システム設計~開発~サポートまで自前です♪
流行りに乗れなかった?のが幸いしました(^^)
少数精鋭を武器にこれからも頑張っていきます♪ どうぞ宜敷く御願いします!
壱Q
Q-info 第146号 2020年2月発行 【TOPICS】
ビジネス交流フェア2020に出展します
今年も公益財団法人京都産業21が主催する「京都ビジネス交流フェア2020」に出展いたします。

Q-info 第146号 2020年2月発行 【読者訪問】
読者訪問 第121回
お伺いした会社 こと京野菜株式会社
お話を伺った方 取締役副社長 宮川 光太郎 様
会社の所在地 〒621-0252 京都府亀岡市本梅町中野流田10-1
連絡先など TEL::0771-26-8011 FAX::0771-26-8012
業務内容 京都産 京野菜の冷凍加工
URL https://kotokyoyasai.co.jp
今回は京野菜の冷凍加工をなさっている、こと京野菜さんの宮川副社長を訪ねました。
同社はもともと、こと京都(株)と岩谷産業(株)の共同出資で2015年に設立された会社です。こと京都さんは九条ネギの生産・加工・販売を手掛ける農業生産法人で、同社の代表はこと京都(株)の代表取締役である山田敏之氏がなさっています。(こと京都さんには、2015年1月号の読者訪問でお邪魔しています)
同社は、こと京都や京都府内の農家が生産した京野菜を、岩谷産業が有する独自の冷凍加工技術「フレッシュ・アイ製法」を使ってまるで採れたてのように美味しく冷凍加工して市場に供給することを目的として設立されました。
京野菜はものによっては旬の時期が短く生産量が限られています。旬の時期にまとめて冷凍することにより、年間を通じて安定的な供給をすることが可能になります。また、農産物は一般的に豊作になると値が下がります。流通側は一定量しか買い取らず、余った野菜を道の駅などで安売りしなければならなくなります。一方、マイナーな野菜は一定量の供給を求められても出せないことが往々にしてあります。天候などによって収穫が左右され不作になって十分供給出来なくなることもあります。
そのような京野菜の市場環境の中ではコストも売上も読めません。よって後継者が育たない、生産量が減る、市場規模が縮小するという悪循環に陥ります。
そこで、こと京野菜では冷凍技術を駆使することで、旬の時期に採れた良いものをそのまま冷凍保存し、市場が求めるときに安定供給することを目指しています。地元農家には『出来たときに出来ただけ持ってきて』と言っています。豊作で値下がりを気にすることもなく安心して作ることが出来ます。普通、100t出そうとすると150t~200t作るのだそうです。余った分をこと京野菜に持ち込んで買い取ってもらう。農家にとって『あそこはいつでもちゃんと買ってくれる』と余った野菜の受け皿になっています。収穫量の波にとらわれないで荷受けしてくれる仕組みは、農家から大変喜ばれているそうです。宮川副社長は「中小企業は地域と共に生きていかなければならない。そのためには地元の生産者といい関係を作り、お互いにあてにされることが大切だ」とおっしゃいます。
岩谷産業のフレッシュアイという技術は、冷凍前に蘇生させて冷凍するのがポイントだそうです。既存の冷凍野菜は収穫して時間が経ってから冷凍しているので解凍したときに鮮度が落ちているとおっしゃいます。収穫したときが一番品質がいい、即冷凍すると細胞壁が壊れない。なので、同社では劣化してから冷凍するのではなく、収穫してすぐに冷凍する、しかも蘇生させて冷凍する。その結果、収穫段階の品質をキープ出来るので、収穫してから時間が経っている生鮮物より新鮮な状態で食べられるのだそうです。
流通段階で時間が経っている生野菜よりフレッシュアイ製法での冷凍野菜の方が鮮度がいいと言うことを知ってもらいたい、そして、冷凍の概念を覆したいとおっしゃいます。
冷凍することによって京野菜が輸出が出来るようになった。生の九条ネギはバンコクが限界。でも冷凍なら香港でもシンガポールでも、アメリカでも使ってもらえる。マンハッタンの和食店で京野菜を使ってもらえることを目標に頑張りたいとおっしゃっていました。
昨年、IT導入補助金を活用して弊社の販売管理システム『はんばいQ』を導入していただきました。もともと市販のパッケージソフトを使っておられたのですが、やはりもっと自社に合ったものをということで、こと京都さんで使っていただいている『はんばいQ』をベースにしてご導入いただきました。
よりフィットしたシステムの導入で生産性が向上し、アメリカ進出をも果たしていただけることを願っております。
(米田)
Q-info 第146号 2020年2月発行 【一丁噛が行く!】
第136回:キャッシュレス決済②
昨年の10月号(第142号)でキャッシュレス決済について書きましたところ、Replyシートで感想などを書いて返信いただいた方のほとんどがなんらかのキャッシュレス決済を使っておられました。(交通系ICカードが多かったですが)
そして私もPayPayを使い始めようか…なんて書きましたが、その後PayPayを使いはじめ、いまやそれなりに使い込んでいます。先日、比較的高齢者が多いある会合で複数の人が『最近、レジで小銭を出すことが少なくなった』とおっしゃってました。
聞けばキャッシュレス決済を使っていると。キャッシュレス決済の利用者は例のポイント還元効果もあって着実に増えているような気がしますが、皆様、いかがですか? 同封のReplyシートで是非、利用状況などをお聞かせ下さい。
(一丁噛)
Q-info 第145号 2020年1月発行 【PDF】
Q-info 第145号 2020年1月発行 【新年のご挨拶】
皆様、明けましておめでとうございます。年中は大変お世話になり有り難うございました。
どうか本年もよろしくご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
さて、令和最初のお正月、皆様いかがお過ごしでしたか。
昨年は千葉県に大きな暴風の被害をもたらした台風15号、東日本および東北地方の広範囲に記録的な豪雨をもたらした台風19号など大きな自然災害が起こりました。地球の温暖化の影響からか異常気象などが次々に起こるようになってきています。これからは、今までは大丈夫だったからという過信は捨てて、何が起こっても不思議ではないという気持ちで取り組んで行かなければならないと思います。
先月号でも少し触れましたが、このQ-info、2008年1月に創刊しました。ちょうど12年前です。今、これを書きながら上に入れたネズミの干支の絵を見てふと思いました。12年前、どんな干支の絵を入れていたのかな?と。
早速シスポートのホームページでバックナンバーを見てみました。
新年の挨拶は書いているものの干支のイラストは入れてませんでした。

しかし、懐かしく見てみたのですが、今と全然雰囲気が違いますね。確かにこの12年の間に何度かリニューアルをしてきて今のデザインになっていますのでそれも歴史かも知れません。
京都産業21主催のビジネス交流フェアの案内も載せています。今回、今年のフェアのチラシを同封しましたが、12年前から出展していたんですね。などと思いながらホント月日が経つのは早いと改めて思っています。
今年も皆様方にとりましてどうかよいお年でありますようにお祈りしております。
シスポート株式会社 代表取締役 米田 明
Q-info145【IT雑情報】Windowsだけじゃない!?Microsoft Officeにもサポート期限
【Microsoft Officeのサポート終了時期】
前回(2019年12月号)で、Windows7のサポート終了について少し書きました(2020年1月14日終了)
サポートの終了に付記しておきますと、Windows Server 2008も、Windows7と同様に2020年1月14日でサポートが終了します。
また、WordやExcelのMicrosoft Officeにもサポート期限があることをご存じですか。
Office2010は、2020年10月13日に延長サポートが終了します。それ以前のOffice2003やOffice2007は既に延長サポートも終了しています。
Officeの場合にはWindowsのようにサポート終了が大きなニュースにはなりませんが、バージョンアップやセキュリティ強化のためのアップデートがされなくなりますので、やはり注意が必要です。
なお余談ですが、Office2003では「.xlsx」や「docx」などの拡張子が付いたファイルは使えませんので最新バージョンのOffice2019に買替えをして下さい。
Q-info 第145号 2020年1月発行 【読者訪問】
読者訪問 第120回
お伺いした会社 株式会社サンコー
お話を伺った方 代表取締役社長 竹山 昇 様
本社所在地 〒544-0004 大阪市生野区巽北2丁目12番3号
連絡先 TEL(06)6752-3161(代) FAX(06)6751-0125
奈良工場 〒632-0063 奈良県天理市西長柄町253番地
連絡先 TEL(07436)6-3155(代) FAX(07436)6-3158
業務内容 精密、部品金属加工業
URL http://www.nc-sanko.com
今回は奈良県天理市にある㈱サンコーさんの奈良工場に竹山社長をお訪ねしました。
2017年3月に当社が開催した「生産管理勉強会」に竹山社長がご参加下さって、それをきっかけに生産管理システム『Assist』の導入に向けた検討をはじめていただきました。 同社では過去、システム構築に2度失敗されていました。ソフト会社が製造業の受注生産の実態をあまり知らなかったり、現場主体のシステムになっていなかったり、また、㈱サンコーさん自体もソフトに仕事を合わそうとしたり…、というようなことでうまくいかなかったそうです。
『Assist』は大阪八尾の㈱デジックが作ったソフトです。㈱デジックさんは少し特殊なパッキンを製造しているれっきとした製造業で、もともと自社で使うために作ったものを、当社がお手伝いしてパッケージソフトに仕上げていったという経緯があります。ですので製造業、それも受注生産の実態を身をもって知っておられます。そんなことから、竹山社長は、「しっかりと言葉のキャッチボールが出来て良かった」とおっしゃいます。『Assist』の導入をお決めいただいてからも、過去の失敗を繰り返すまいと慎重に仕様打合せを重ねました。
新たな生産管理システムの導入を決意されたのには訳がありました。
同社はもともとある電機メーカーの一次下請の仕事のウエイトが高かったそうです。単にメーカーからの下請け仕事だけではなく、同じ一次下請業者からの仕事をもらうことも多く、そのメーカー関連の売上比率が高かったそうです。ところがそのメーカーが業績不振になり、発注量が激減してきました。当然売上は低迷します。特定メーカーの発注に頼るのではなく、新規の取引先を開拓しなければならないと奮闘されます。
ところがそれぞれの会社によって受発注のやり方が違う。以前は特定メーカーの加工パターンだけで良かったものが、いろいろな加工をやらなければならなくなる。そしてまた・・・・。
次々と新しいことに対応していかなければならなくなってきたとき、それらの困っていることを解決する一つの手段として、そしてまた、ヒューマンエラーを防ぎ普遍性を保つためにも、受発注管理をはじめとして総合的に生産管理をシステム化していかなければならない、と思うに至ったとおっしゃいます。そしていくつかのシステムを検討する中で、前述のシスポートが開催した「生産管理勉強会」に出席して『Assist』に出会い、これならうちの期待に応えてもらえるシステムだと思い導入することにしたと。
慎重に打合せとチェックを重ね、1年がかりで望むシステムに仕上がってきたとおっしゃいます。システム導入の検討をきっかけに現場とのコミュニケーションもしっかりと取れるようになってきたことも良かったし、どんなお得意先の注文でもこなせるようになってきたことも良かった。ともすれば新しいことにチャレンジすることに抵抗感を示す若者にも、困っていることを解決するのがこのシステムだと啓蒙し、一つずつ使っていって全社的に便利だと思うようになってきたとおっしゃいます。
このシステムをさらに活用して、見積のクオリティを高め、“安心・安全・信用”を勝ち取るべく、体質改善も図っていきたいと語っておられました。
米中摩擦や台風被害などの影響で厳しい外部環境にさらされている製造業ですが、世界一の技術レベルを誇る日本として、その真面目さを武器にこだわりを持って、世界に通用する精密部品加工メーカーを目指していきたいと抱負を語って下さいました。その夢の実現に『Assist』が少しでもお役に立てることを願っております。
(米田)
Q-info 第145号 2020年1月発行 【“一丁噛”が行く】
第135回:ドライブレコーダー
昨今、なにかと話題となっているドライブレコーダーですが、皆様のお車にはつけておられますか?
私は大分前からつけていますが、以前こんなことがありました。ある時、四条烏丸の交差点で右側に並行に泊まっていた市バスが右折した拍子に、バスの左後ろのバンパーが私の車の右側面にあたりました。普通にレーンの中をバスと並行して走行していたのですが、市バス側は私の車がかなり右側(バス側)に寄りすぎていたと主張。双方の主張が食い違うので、こんなときこそドライブレコーダーが役に立つと再生してみると、映っていなかったではありませんか(>_<)ヽ どうやらレコーダーの故障で記録したりしなかったりと言う状態でした。肝心なときに役立たずになってしまいましたが、皆さん、たまにはドライブレコーダー、ちゃんと撮れてるかどうかチェックしてみて下さいね。
(一丁噛)
